水耕栽培で発芽の時に注意すべき3つポイント
- タグ:
- #ハイポニカ
- #水耕栽培
- #初心者向き
はじめに…
水耕栽培とは、土を使わずに植物の成長に必要な成分を含んだ肥料と水のみで植物を栽培する方法です。レタスやトマトなどの野菜はもちろん、イチゴやハーブ、多肉植物など様々な植物を育てることができます。
土が不要なので手が汚れる心配もなく、土に発生する病害虫や病原菌の影響を受けにくいため、初心者の方でも安心して清潔なお野菜を作ることができるのも特徴です。
他にも、土栽培よりも植物が育つスピードが早くなる。小さなスペースからでも植物を育てられる。室内で育てるので天気の影響も受けにくい。などメリットがたくさんあり、気軽に始められる栽培方法として年々チャレンジされる方が増えてきています。
そんな人気を集めている水耕栽培でよく失敗されることが多い「発芽」のときに注意すべきポイントをご紹介します。
発芽とは
発芽とは、植物の種から芽が出ることです。植物の種を発芽させるのに大事になってくるポイントは「温度」「水」「酸素」の3つです。
<温度>
植物にはそれぞれ発芽適温と呼ばれる発芽に適した温度があります。育てたい種の発芽適温を確認しておきましょう。発芽適温は種のパッケージの裏面などに記載されています。
<主な種の発芽適温>
15~20℃:レタス、ミズナ、ホウレンソウ
20~25℃:コマツナ
20~30℃:トマト、ナス、ピーマン
25~30℃:キュウリ、スイカ、メロン、カボチャ
温度変化が少ないと発芽率が上がります。温度の安定している場所で発芽させましょう。
★ワンポイントアドバイス
発芽前に光は不要です。種には好光性種子と呼ばれる発芽する際に光を必要とする種もありますが、光を当てることで温度変化が起きて発芽不良になる場合があります。光を当てることよりも温度が安定している場所を優先しましょう。
<水>
水耕栽培ではスポンジやハイドロボール、キッチンペーパーなどに種をまくことが主流です。種周辺が乾いていると発芽に影響します。発芽を確認するまでは種周辺に水分がたっぷり含まれている状態にしましょう。
●スポンジに種をまく場合
スポンジの中の空気を抜いて水をたっぷり含ませましょう。その後スポンジの底から1/3程度の高さまで水を加えます。
●ハイドロボールに種をまく場合
栽培に使用する容器にハイドロボールを加えてひたひたになるくらい水を張り種まきします。
●キッチンペーパーに種をまく場合
キッチンペーパーに均一になるよう水を含ませましょう。
★ワンポイントアドバイス
発芽前には肥料は不要です。種には発芽するだけのエネルギーがすでに保存されています。発芽前に肥料を与えてしまうと肥料過多となり発芽不良となる場合があるので、発芽するまでは水だけで育てましょう。
<酸素>
先ほどたっぷりの水分が必要であるとご説明しましたが、種が水没していては発芽に影響してしまいます。種が水没していないか確認しましょう。
3つのポイントに注意して種をまくと多くの植物は2-3日後には発芽します。
写真のように種から少しでも芽が出ていれば発芽しています。
発芽後の管理について
発芽してから大事になってくるポイントは「光当てのタイミング」と「肥料を追加する」この2つです。
発芽したらすぐに光に当てましょう
発芽してからは成長するために光が必要です。直射日光がベストですが、日当たりのよい南向きの窓際や植物育成用のLEDなどを使うことでレタスなどの葉物野菜は室内でも十分に育ちます。トマトやメロンなどの実のなる野菜は植物育成用のLEDを用いて補光をしても光量が不足して成長に影響する場合があります。直射日光の当たる環境下で育てていただくことをおススメします。
発芽後すぐに光に当てないと光不足でひょろひょろとした徒長してしまいます。
写真のように徒長してしまった場合はできる限り光がたくさん当たる環境下に移動させて育てましょう。
発芽したら肥料を与えましょう
発芽までは種が持っているエネルギーがあるので水だけでも栽培できますが、発芽してから成長するためには肥料が必要となります。
水耕栽培で使用できる肥料を準備しましょう。この時注意していただきたいのは肥料の濃度です。肥料の濃度が濃いと植物にストレスを与えてしまいます。一方で肥料濃度が薄いと成長に影響が出ます。肥料の使い方をよく読んで適切に使用しましょう。
まとめ
植物の種を発芽させるには「温度」「水」「酸素」この3つのポイントが重要となります。
【温度】
植物にはそれぞれ発芽適温と呼ばれる発芽に適した温度があります。育てたい植物の発芽適温を調べましょう。
【水】
種周辺は十分水が含まれているようにしましょう。
【酸素】
種が水没していないか確認しましょう
発芽してからは「光を当てるタイミング」と「肥料を与えること」この2点が重要となります。
【光当て】
発芽してからは、すぐにたっぷりの光を当てましょう。光を当てるタイミングが遅くなるとひょろひょろとした徒長した苗になってしまいます。
【肥料を与える】
発芽してからは肥料が必要となります。水耕栽培で使用できる肥料を適切に使いましょう。
土を使わずに、初心者でも小さなスペースから気軽に始められる水耕栽培。おうち時間が増えたいま是非チャレンジしてみてください♪